中国・杭州で開催されたアジア競技大会は10月8日に、16日間にわたる熱戦にピリオドが打たれた。今大会で最も多くのメダルを獲得したのは中国で、メダル総数は383個、金メダルは201個で2010年の広州大会の金199個を上回り過去最高を更新したという。

 そんな中国勢の活躍が目立った今大会。この勢いのまま来年のパリ五輪へ国内の期待も高まっているのかと思いきや、中国では逆に来年のパリ五輪での苦戦を予想する論調もあるようだ。
  中国のポータルサイト『捜狐』は、「パリ五輪で中国の金メダル総数が大幅に減る可能性」と題した記事で、「杭州アジア競技大会において、中国選手団はホームコートを活用して201個の金メダルを獲得し、今後のアジア競技大会でこれを更新するのは難しいだろう。しかし、1年後に開催されるパリ五輪は、中国スポーツ界にとって大きな試練となる」と指摘。さらに、「オリンピックの金メダルは、砂漠をさまよう湖のようなもので増えたり、減ったりする。2012年のロンドン五輪は38個だったのが、16年のリオでは26個に減った。そして21年の東京ではまた38個の金メダルを獲得した。この理論で見れば、2024年は金メダルの数が大幅に減少する」というのだ。

 もちろん、金メダルの減少には「様々な理由がある」とし、その最大の要因として「心理的なストレス耐性の弱さ」を挙げている。同メディアはいまや「ストレスに対する心理的抵抗力が弱いのは、中国の多くのスポーツ選手の特徴となっている」とまで断じ、その理由として、「1つ目は、競争環境の欠如により選手は怠惰になり、自己認識が欠如し、最終的に心理的問題が発生している。2つ目は、さまざまなメディア(主にインターネット)の注目により、アスリートが自己判断力を完全に失ってしまっていることだ」と厳しい指摘をしている。

 こうした傾向は、意外にも中国が伝統的な強さを誇る卓球やバドミントン、体操、水泳の飛び込み種目でも見られ、「先のアジア大会でもその兆候が示された」という。そのうえで記事では、「パリ五輪の金メダル数が前回に比べて減るのは確実」と結論づけ、「どれだけ減るかは、選手の心理的ストレス耐性や適応力に左右される」と見解を示している。

構成●THE DIGEST編集部
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